目に見えている景色は、いつも目にしているものであっても、心の状態で見え方が変わるのだ。
私はそのことを最近になって、発見した。
いや、そのことは昔から知ってはいて、何度も経験はしていたのだ。
ただ今までは、心に余裕が無かったばかりに、その事実を明確に認識できていなかったのだろう。
つまりは、この年齢になってやっと、渦中にあってもどこか自分を俯瞰することができるようになり、心の有り様とそれによって見える景色とに関係性があることを明確に認識できるようになったということなのだ。
そしてそれは、目に映る景色だけでは無く、聞こえる音や匂い、その場の雰囲気でさえ、心の有り様によって感じるものが変化していく。
それは人への評価についても同じことなのだろう。
さらには、私に対する評価もきっと同じことなのだ。
せめて私は、人への評価に対してだけは、感情、つまりは心の有り様だけで評価せず、その人の事実だけを見ていたいと思うのだ。