私は偽善者である。
私はそれを否定しない。
私が善を行うことで、人が私に「助かった」と感謝したり、
その人が笑顔になることが、私にはなんとも心地良いのだ。
さらには、私はそれを見ていた周りの人々から、
「良い人だ」と思われたなら、尚更、心地が良い。
つまり、私の善行の動機は純粋な「助けたい」といった感情ではなく、
「助けた後」の風景なのだ。
そう。私の善行は、全て自己満足のためなのである。
そして人はそれを「偽善」と呼ぶ。
つまり私は、自分のためにしか善が行えない、最低な人間なのである。